小論文というものは、「自分の考え」をひたすら述べていればよいわけではない。
お盆休みを利用して、ちょこちょこ岡山大学の小論文過去問を見ていた。
岡山大学
教育学部
養護教諭養成課程
2022年度
「スマホ脳」「反省させると犯罪者になります」を要約したうえで、著者が述べていることを踏まえたうえで「養護教諭として子供に接するときに大切にしたいこと」を600字~650字で述べる。
2021年度
「学校の『あたり前』をやめた」「僕の命があるうちに」を要約させた上で、「養護教諭として、子どもに健康教育を行う時に大切にしたいことを600字~650字で述べる」
2020年度
「学校基本調査のデータ」「公教育をイチから考えよう」を要約したうえで「学校における子どもの支援について、これまでの変遷と今後の展望を600字から650字で述べる」
小論文を書くには、
・文章を要約する力
・周辺知識
が前提条件となる。
そのうえで、
小論文でもっとも重要なことは「質問に答えられているかどうか」という点に尽きる。
一見、自由に意見を述べて良さそうな問題に見えることが多いですが「要約した文章をふまえて」意見を述べる必要が必ずあります。
どこかで見たことのあるような「崇高な意見」を求められているわけでもなく、「身近なごくごく誰でも経験するようなこと」を「出題文章」から「感性と視点で具体的に記述」する必要はあるのです。
「周辺知識」や「課題として提示されるような教育関連の本」を日ごろから読む必要があるのは、
どこかで聞いたことのある偉そうな解決策や主義主張を述べさせたいのではなく、「文章や具体的な問題」と対話し「感性」としていかに自分事として考える練習をして欲しいのですよね。
「感性」という言い方がまどろっこしいが、「具体的な経験」としてあなたがどんなことを体験し、どんなことを感じてきたのか?ということである。
故に、具体的経験が乏しい場合は、やはり小論文というものは書ききれないことが多い。
故に、「書き方」のようなテクニックがあるように思ってしまう。
指導者として一番困るのは「具体的経験」については、指導のしようがないのである。
もとい、
具体的経験とは、ドラマで出てくるような劇的な経験を意味しない。
きちんと「要約」できる状態にして「具体的」を充実させておけよって感じかな。
そういう意味では、看護や教育関連学部に小論文が多いのは、人間性が重視されるからなのだろうと思う。
映画の授業を行っているが、
「学問とあなた」をつなげる具体的経験を映画を通して行おう
ということなのである。
偶然ですが、、、、
Willbe図書館には出題された本がある。
笑